気になる髪と年齢の関係

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専門医に聞く「気になる髪と年齢の関係」

Q

「加齢とともに変化する髪のメカニズムについて教えてください。」

A

「年齢を重ねると、なぜ髪の毛が抜けたり、コシやハリがなくなったりしてしまうのか――。男性も女性も知りたかったこの謎が、近年の皮膚科学の進歩によって解き明かされてきました。研究の最前線にいる専門医に、加齢とともに現れる髪の変化のメカニズムについて伺いました。」

髪の構造を知ろう!

髪も皮膚と同じように、生まれ替わっています

 ヘアスタイルということばがあるように、髪は男女を問わず、日ごろから関心の高いことの一つ。実際に日常生活でも、頭部の保温のほか、頭皮を紫外線からガードしたり、ぶつかった時の衝撃を和らげるなど、大切な役割を果たしています。
 髪はもともと頭皮の細胞が変化してできたもので、皮膚から上に出ている毛幹と、皮膚の下に隠れている毛包とに分かれます。髪が伸びるのは、毛包の一番下の毛球部の毛母細胞が、毛乳頭細胞の指令を受けて分裂・増殖を繰り返して毛髪を作り、上へ押し上げているからです。
 皮膚がターンオーバーによって常に生まれ替わっているように、髪も一定期間伸びたあとは、自然に抜け落ちて、新しく生え替わります。およそ2〜6年の周期で、成長期、退行期、休止期と続く一連の流れを繰り返しており、これを「ヘアサイクル」と呼んでいます(下図)。

 若い時は髪全体の90%ぐらいが成長期の段階にありますが、年齢を重ねるとともに、成長期に当たる髪の数が減り、退行期や休止期に当たる髪の数が増えてきます。これは成長期が短くなるためで、男性は20代、女性は30代をピークに髪全体が次第に細く、まばらになってきます。これは「髪の老化現象」で、誰もが避けることはできません。

ヘアサイクルのしくみ

薄毛・抜け毛の悩みは男女共通。背景には男性ホルモンが…

男性の男性型脱毛症の年齢別発症率

 ただ、同じ年齢でも、髪が薄くなりやすい人となりにくい人がいることも事実です。薄毛や抜け毛は男女共通の悩みですが、その発症や進行には、遺伝とともに男性ホルモンが深く関わっていることが近年分かってきました。
 男性ホルモンというと、一般に髭やわき毛などの発育を促す働きが知られていますが、髪の毛に対しては、逆に発育を抑える働きをしていたのです。
 男性ホルモンが増えると、毛乳頭細胞から成長を抑えるシグナルが出て、成長期の髪が減り、退行期・休止期の髪が多くなります。そのために、毛が細くなったり、伸びなくなってしまいます。男性ホルモンに起因するため「男性型脱毛症」と呼ばれていますが、実は、男性にも女性にも起こります。
  男性の場合、症状が前頭部と頭頂部に集中するのが大きな特徴で、早い人は20代から発症し、加齢とともに発症率が上昇していきます(右グラフ)。
 女性の悩みの多くも、この男性型脱毛症と考えられます。

発症のメカニズムは男性と同じですが、男性と明らかに違うのは、頭頂部だけに症状が現れ、前頭部の髪は保たれる点と、閉経後に急に増えてくる点です。後者については、女性ホルモンの分泌が減少することで、相対的に男性ホルモンの作用が強まるためと考えられています。

男性ホルモンの影響は、特定の箇所に現れます

髪のためにまず心掛けたいのは、栄養バランス

 このような髪の悩みは、加齢や遺伝と関わるものですが、それだけに日々の髪のケアが大切。そのために、まず心掛けたいのは、栄養素をまんべんなく摂るということです。
 なぜなら、髪を作る毛母細胞が分裂・増殖するスピードは非常に速く、そのスピードを維持するために、毛母細胞はすべての栄養素を必要としているからです。栄養が偏ったり不足したりすれば、健康な髪には育ちません。髪にとってバランスのとれた食事は、想像以上に重要です。
 また女性の場合は、女性ホルモンの働きを助けるイソフラボンを多く含む大豆などを上手に摂ることも、男性ホルモンの働きを抑えることにつながるかもしれません。
 日ごろのケアでは、洗髪の時に爪を立てて洗わない、乾かす時に髪にドライヤーの熱風を近づけ過ぎない、といった心配りが大切です。
 髪に関しては様々な情報がありますが、まずは加齢による髪の変化とメカニズムを正しく理解し、日ごろからやさしくいたわりながら、健康な状態を保つように心掛けたいものです。

髪は大切な体の一部。食事とケアに気を配り日ごろからいたわりましょう!

気になる悩みに板見先生がお答えします
ストレスが多いと抜け毛が増えると聞きますが、本当でしょうか?

 男性型脱毛症は男性ホルモンの作用によるもので、ストレスとは関係ありません。また、ストレスが原因といわれてきた円形脱毛症は、免疫機能の乱れによる疾患であることが判明しています。ストレスは一つの誘因にはなりますが、直接の原因ではありません。

頭皮が脂っぽく、抜け毛が気になります。こまめに洗髪をしたほうがよいのでしょうか?

 男性ホルモンは、皮脂の分泌も促しますが、皮脂が抜け毛の原因ではありません。ただ、皮脂が多過ぎると、皮膚にすむ真菌(カビの一種)が皮脂を分解し、炎症を起こして患部の髪が抜けることがありますが、炎症が治ればまた新しい髪が生えてきます。
 洗髪で大事なのは、回数よりも洗い方。指の腹でやさしく洗いましょう。


監修/板見 智先生
監修/板見 智先生 大阪大学大学院医学系研究科皮膚・毛髪再生医学寄附講座教授。

1952年生まれ。1978年大阪大学医学部医学科卒業。大分医科大学皮膚科助手、マイアミ大学皮膚科学教室研究員、大分医科大学皮膚科助教授、大阪大学医学部皮膚科助教授を経て、2006年より現職。著書に『専門医が語る 毛髪科学最前線』(集英社新書)などがある。

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