においのエイジングケア

サントリーは健康を科学する健やかな生活のための「教えて!先生」情報をお届けします。

夏こそ重要!「においのエイジングケア」

Q

中高年の悩みのひとつである
加齢臭の原因とケアについて知っていますか?

A

気になるにおいは、人それぞれ。体臭にもいろいろありますが、
20〜30代の人にはほとんどないのに、40歳を過ぎたころから表れてくる
中高年特有の体臭があります。それが近年話題の「加齢臭」で、お悩みの方も
少なくありません。加齢臭の原因と効果的なケアについて、
体臭研究の第一人者である、私がご説明いたします。

1.中高年になると、におい物質のもとが増えてくる 2.におい物質のもとが過酸化脂質や皮膚の常在菌と結びつくとにおい物質「ノネナール」が発生 3.「ノネナール」が汗のアンモニアと混ざると中高年特有の強いにおいに 加齢臭は、こうしてやってきます。

年齢を重ねると体のにおいも変わってくる

―中高年になると、なぜ加齢臭が発生するのでしょう。

人は常に体から、何かしらのにおいを発しているものです。体は歳とともに変化していきますから、体のにおいが変わってくるのも自然なことなのです。
 加齢臭のもとは皮膚の皮脂腺から分泌されるノネナールというにおい物質中高年になると皮脂腺に脂肪酸(9-ヘキサデセン酸)や、活性酸素によって酸化された過酸化脂質が増えてきますこの脂肪酸が過酸化脂質によって酸化されたり、皮膚の常在菌によって分解されたりして発生するのがノネナールです(上図)
 ノネナールはロウソクや古本のにおいに似ているといわれ、それほど不快なにおいではありませんが、汗などに含まれるアンモニアが混ざるといやなにおいに変わり、中高年特有の体臭となるのです。
 加齢臭は男性特有のにおいと思われがちですが、男女ともに発生します。女性は女性ホルモンの働きで男性よりも皮脂分泌量が少ないため、加齢臭が感じられにくいのですが、女性ホルモンが減少すると、においが出やすくなります
 そして男女にかかわらず、自分の体のにおいというのは気づきにくいものですが、体臭の発生には食生活やストレスなどの生活習慣が影響しています右の項目に当てはまる人は、加齢臭の発生する可能性が高くなる傾向があります。

心当たりのある人は要注意!加齢臭チェック 1.脂っこい食事が好き 2.野菜や果物をあまり食べない 3.タバコを吸う 4.運動不足 5.睡眠不足 6.便秘がち 7.ストレスが多い

加齢臭は体内の老化とも密接に関係

―生活習慣は加齢臭にどう影響しているのでしょう。

 皮脂腺に脂肪酸や過酸化脂質がたまるのは、それらの材料になる脂質が体の中に増えるためです。脂っこい食事や運動不足の生活を続けていれば、体内に脂質がたまりやすくなりますまた喫煙や睡眠不足、ストレスが多い生活は、体内で活性酸素を過剰に発生させて、過酸化脂質を増やしてしまいます
 さらに便秘がちだと腸に老廃物がたまって腸内環境が悪くなり、増加した悪玉菌によってつくられたアンモニアが汗の中に増えてきます。こうした生活習慣による体内の変化が、加齢臭を強くしてしまう大きな要因です
 そしてもう一つ大事なことは、ノネナールの分泌が盛んな時は、血液中にも脂質や活性酸素が増えてドロドロ血液になりやすいということです。
 ドロドロ血液は、メタボや脂質異常症などの生活習慣病と表裏一体の関係。放置していると、血管の老化(動脈硬化)のリスクも高まります

―体のにおいは健康状態のバロメーターでもあるのですね。

 その通りです。だからこそ、加齢臭に気づいたら、におい対策と ともに、体の内側の変化にも目を向けたいものですね。

加齢臭とドロドロ血液はセットで起きる心配が・・・

 加齢臭もドロドロ血液も、余分な脂質や活性酸素などと関係しているということを考えれば、
加齢臭のケアと生活習慣病予防は、同じ生活習慣の注意が必要であるといえるでしょう。

女性が不快に感じる男性特有のにおいもある 加齢臭とは別に、女性が不快に感じる男性特有のにおいがあることをご存じでしょうか。主な原因物質は「アンドロステノン」という物質で、男性は自分では気づきにくいので注意が必要。毎日石けんで原因物質を洗い流し、清潔を保つことが一番の対策です。

汗ばむ季節は、においケアもしっかりと

―加齢臭の効果的な予防対策を教えてください。

 内側からの対策で、まず大事なのは食事。脂質も大切な三大栄養素の一つですが、不足にも用心しながら、摂り過ぎに気をつけて、バランスの良い食生活を心掛けましょう。

 意識して摂りたいのは、体内の活性酸素を抑える抗酸化成分。βベータ-カロテン、ビタミンC・E、ポリフェノールなどがその代表で、右下のような食品に多く含まれています。

 また、海藻類や野菜類などに含まれる食物繊維、ヨーグルトや味噌・漬物などの発酵食品に含まれる乳酸菌は、アンモニアをつくる悪玉菌を減らし、腸内環境を整えてくれます
 汗を多くかく夏は、外側からの対策も重要です。体を洗う際には、においの吸着洗浄作用のあるポリフェノールが配合された石けんを使うのも効果的です。なお、しっかり洗おうと皮膚をこすると必要な皮脂まで落としてしまい、肌の乾燥を招くので、たっぷりの泡でやさしく洗いましょう
 なお、加齢臭には“イメージ臭”という側面もあります。実際ににおいは弱くても、中高年になるほど身だしなみに気を使うようにしないと、視覚的に「臭い」というイメージを与えてしまうことも少なくありません。清潔な身なりやエチケットもどうぞお忘れなく。

こんなバスタイムを においのもとでもある汗やノネナールを洗い流し、ストレス対策にも有効なバスタイム。石けんはしっかり泡立て、汗をかきやすいところはていねいに洗いましょう。こんな食生活を 抗酸化成分を含む食品を積極的に摂りましょう。ゴマのセサミン、お茶のカテキンなどもポリフェノールの一種です。
体の内側と外側から加齢臭ケア。ポリフェノールがキーワードです!